県外視察
10/15(火)~17(木)
北海道に視察に行ってまいりました。
10/15 北海道斜里郡小清水町 町立小清水中学校 訪問
○日本の歴史、文化に根ざした教育の取組みについて
小清水中学校では、長野藤夫校長自らが教壇に立ち、道徳の授業に当たっています。その内容は実にユニークで、例えばフランス・中国・アメリカ・イタリア等の外国の国歌の歌詞が戦闘的な内容であることと比較し、「君が代」はその原型が古今和歌集の祝歌であり、和歌という日本独特の伝統・文化に根ざしていることを教えています。20年前北海道に移り住んだ頃、学校行事の際、教師はもちろん、子どもも起立せず、国歌「君が代」を斉唱しない学校が多数を占めていたことに大変驚かれたということです。このままでは子どもたちが自分の国の歴史や伝統・文化を知らずして国に誇りの持てない社会人になってしまうことに危機感を覚え、管理職になった今も特別授業の形で続けています。また「小中連携道徳教育」として、保護者の授業参観も行っています。
教育の目的は「人格の完成」であり、教育基本法、改訂学習指導要領の精神、北海道教育の基本理念、及びオホーツクの教育の基本理念、小清水町の教育目標並びに小清水中学校の教育目標に向かって学校経営を行っておられます。
「心の学校」をつくることを課題とし、儀礼的儀式においては厳粛な雰囲気の中で折り目をつけ、新しい生活への意欲を持たせるとともに、わが国の国旗・国歌を尊重する態度を育てる、と明確な方針を打ち出している、公立学校として当然でありますが、今時貴重な中学校であり、大いに参考となります。
10/16~17 北海道紋別郡西興部村 視察
○エゾシカ等鳥獣被害の軽減と地域資源としての持続的活用、ハンターの育成、環境教育事業について
西興部村は、人口約1,100人、89%が山林であり、北海道の北部に位置しています。10年前まで鹿は生息していませんでした。現在は被害防止対策と共に、鹿を資源とした村づくりを行っています。
村全域が「鳥獣保護法」によって定められた「猟区」となり、入猟者・入猟日・捕獲対象鳥獣の種類・捕獲数などについて管理者が独自の管理をすることができます。(H16年開猟)
NPO法人西興部村猟区管理協会(大澤安廣会長 伊吾田順平事務局長)が指定管理者となり、
・入猟事業(ガイド付ハンティング) ・狩猟者教育事業(狩猟セミナー)
・環境教育事業(ワイルドライフ教室) ・調査研究事業(捕獲個体分析)
等々の事業を行っています。これにより地域への経済効果はおよそ 1億円/年 となり、一定の波及効果があります。(当村の年間予算はおよそ22億円)
エゾシカ捕獲数はH25年3月31日現在で951頭(報奨金 1万円/頭)です。村では鳥獣被害防止対策協議会をH23年に設立し、電気柵の設置やハンター助成事業として狩猟免許取得経費の半額を補助しています。
今後、射撃場の建設や既存の解体肉処理施設の増改築を計画し、事業拡大を図っていきます。H24年に完成した残滓処理施設はエスパス菌を活用、減容処理し、威力を発揮しています。
村全体がエゾシカの被害を逆手に取り、地域資源として徹底的に活用している先駆的なモデル地区であり、大いに参考となります。
村役場にて管理協会の説明を受ける 熊も獲れました
解体肉処理施設見学 伊吾田局長による解体作業
鹿牧場公園
牛牧場
荒れるオホーツク海