長野県知事

阿 部 守 一 様

平成23年度当初予算に対する要望書

新知事として初めての当初予算である平成23年度予算編成にあたり、以前厳しい経済状況や不安定要素を含む国政の下でありますが、長野県の将来を見据えながら県民要望を斟酌し、会派として以下のとおりご要望申し上げます。格段のご配慮を賜りたく宜しくお願い申し上げます。

長野県議会 創志会
2010年12月9日

<まえがき>

長野県の経済状況は依然として厳しく、各種企業の経営環境、雇用環境は殊更に厳しい状況です。国の補正予算が可決され引き続き景気回復の為の施策展開が求められていますが、県としての主体的な施策が必要と考えます。そんな現況下において、長野県は中期総合計画の丁度折り返し点にあり、目標達成に向けエンジンを加速すべき時に、その目標を全て見直すような計画の中断、新規中期総合計画の策定は、庁内のエネルギーを減退させ、計画推進の力を新たな労力にそがれる結果になりかねないかと懸念されます。現在議会で審議中ではありますが、新知事の特色は、現中期総合計画の修正と年度の当初予算において打ち出すことで、実効を挙げるべく全力で取り組まれるよう強く期待するものです。

各目標を達成するには、県職員はもとより経済界を含め県民あげてこの難局を乗り切る強い団結力が求められます。国の現況や、税収減予測、財政の健全化などを斟酌して財政的には我慢が続きますが、目標の達成や県民生活の安全と将来への希望を確保する為には「選択と集中」による効果的な編成が求められます。しかし、箱物の新築はすべてを見送るという基準はよしとしません。かつての一時期の景気・雇用対策としての公共事業ありきによる箱物乱造の政策に対する批判は尤もでしたが、そのことにより、真に必要な県民要望である施設をも一律に新築しないという姿勢は、批判回避の消極姿勢ととられる側面があります。撤回の上、必要性が高く喫緊の施設整備は当初予算で対応されますよう提言します。

そして、同時に昨今の国際社会の動向から、将来への備えを示すことが求められます。TPP参加の是非が国を挙げての議論となっている如く、FTA交渉が大きく進展することが推定されます。輸出比率がおおきい長野県は、アジアの経済成長を視野に入れながら、従来の産業的資産を大事にしつつ、県内産業の構造や豊かな県民生活の維持に必要な産業戦略について、国際的視野をもって臨むべきと考えます。国として国家安全保障問題等の考慮、農業の安定経営に対する農業基盤の強化策等、国内農業、農村の振興を損なうことのないよう十分な国民的議論を尽くすことが前提ですが、県としては、園芸農業、製造業、観光業など含めその強化に向けて取り組むべき時代になりました。後ろ向きの議論でなく、積極的に県の各産業への適切な支援策を展開されるよう期待し、以下各種項目を要望申し上げますので、格段のご配慮をお願いいたします。

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